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今日ある坂道が明日も同じ様相を見せているとは限らない。
このことを強く感じたのは、サイト「江戸東京の坂」にもある“おばけ階段”の記事を見た時だった。次回の東京訪問時にはこの“おばけ階段”を含むいくつかの坂道を再訪したいと考えていたけれど、往時の、とても良い雰囲気が大きく損なわれているのかと思い少し気が萎えてしまった。
階段下に張られたフェンスには「道路建設予定地」という素っ気のない看板が掛けられている。その階段は単なる構造物であり、当然のように、確実にやってくる再開発事業の荒波を回避する術を持たない。そう思った時、幾人もの上り下りを手助けしたであろう今や錆びきってしまった鉄製の手すり、カタチは歪ながらも小ぶりな石段、隙間から生える雑草などに愛おしさを覚えてしまった。
再開発と共に、この階段に宿る想い出もすべて遺失してしまうのだろうか。もっとも、その周辺の生活者でない自分にはその階段自体に想い出も何もないのだけれど。ただし、見て感ずるところはある。そのことだけは付記しておきたい。
DATE:2007.6.19
LOCATION:大阪市天王寺区 細工谷